渋沢栄一を描く大河ドラマ『青天を衝け』 渋沢家の相関図・キャストについて

青天を衝け 大河ドラマ

ついに始まりましたね。大河ドラマ『青天を衝け』。

冒頭から、いきなり北大路欣也さん扮する徳川家康の登場で始まったのには、ビックリしました。今までの大河ドラマの意表をつく、新時代の新しい大河ドラマになるといいなあと思います。ドラマの映像もとても美しくて、また蚕が踊るシーンなどの斬新な演出と、第一回から、すぐに引き込まれてしまいました。早くも次回が楽しみです。

さて、この大河ドラマ『青天を衝け』ですが、渋沢栄一の「いとこ」たちが活躍するなあという印象を受けました。そこで、今回は、渋沢栄一を取り巻く相関図として、主に「いとこ」との関係にスポットを当ててみようと思います。

渋沢栄一を取り巻く人々・大河ドラマ『青天を衝け』のキャスト・相関図は?

渋沢家について 「中の家」「東の家」「新屋敷」「尾高家」とは?

大河ドラマ『青天を衝け』の放送を見て、「渋沢」って名字の登場人物がたくさん出てくるなあ。誰が誰なんだろう? 相関図は、どうなっているの?と思われた方もおられたかもしれません。

大河ドラマのホームページを見たら、「中の家」(なかんち)「新屋敷」「東の家」(ひがしんち)「尾高家」という相関図が出てきます。吉沢亮さん演ずる渋沢栄一の「中の家」って何? ちょっと高良健吾さんが演じられる喜作って、どんな人物なのか見てみようと思っただけなのに「新屋敷」って何? 渋沢は、渋沢じゃないの?と思った方もおられるかもしれません。

しかも「中の家」は(なかんち)、「東の家」は(ひがしんち)と読み方も難しくて、よくわからないと思われるかもしれません。

実は、栄一の生地である「武蔵国血洗島村」には、渋沢家がなんと17軒もあったということなんです。

渋沢家は、この血洗島を切り開いた開拓者でもあり、一族は、その後、分家して、「中の家」などが出来たらしいです。「中の家」が渋沢家の本家筋に当たります。「中の家」を中心として、「東の家」、また「東の家」の分家の新しい方を「新屋敷」というそうです。

さらにドラマの中で、渋沢栄一のいとこでもあり、のちの妻でもある千代の生家である「尾高家」も出てきます。こちらは、「東の家」の血筋に当たります。千代の母のやへ(演・手塚理美)が栄一の父である渋沢市郎右衛門(演・小林薫)の姉であることから、栄一と千代は、いとこ関係になるんです。渋沢市郎右衛門は、「中の家」に婿入りすることになるのです。

ドラマの第一回の終わりでも紹介されていましたが、「中の家」をはじめとした史跡は、一般公開もされています。ぜひ、訪れて、渋沢栄一を身近に感じて、ドラマを楽しみたいものですね。

そして、この作品は、渋沢栄一のいとこ達が重要な役どころとして、活躍するドラマでもあるのです。

それでは、渋沢栄一を巡る主要な登場人物を見ていきましょう。




新屋敷の従兄(いとこ) 渋沢喜作(演・高良健吾)ってどんな人?

ドラマの冒頭から栄一と共に登場した渋沢喜作。徳川慶喜の行列に駆け寄るのを見て、「誰だろう?」と思われた方も多かったのではないでしょうか? この高良健吾さん演ずる人物は、渋沢喜作。渋沢栄一の2歳年上のいとこに当たります。1838年生まれで、1912年に74歳で亡くなられるまで、江戸時代から大正時代にかかるまで、激動の時代を生き抜く人物です。

大河ドラマのホームページでは、渋沢栄一の「生涯の相棒」と書かれているので、ドラマの中でも栄一と喜作の活躍が楽しみですよね。栄一とは、またタイプの違う人物だったようです。幕末の戊辰戦争にも参戦しました。

ちなみにこの幕末の動乱期には、渋沢栄一は、パリ万博に行っており、日本にはいませんでした。大河ドラマ『青天を衝け』の中では、栄一が日本にいなかった間の時代の変わり目を、どんな風に描かれるのか、またヨーロッパに行っている栄一がどう描かれるのかも、非常に楽しみですね。

渋沢喜作の子供時代は、石澤柊斗さんが演じられています。子役俳優の皆さんの生き生きとした演技にも、ドラマにひきこまれます。




尾高家の従兄(いとこ) 尾高惇忠(新五郎)・(演・田辺誠一)ってどんな人?

尾高惇忠(おだかじゅんちゅう)は、渋沢栄一より、10年前の1830年(文政13年)生まれです。10歳も離れているということで、栄一は、この惇忠の開いた「尾高塾」というところで学んだそうですよ。若き日の栄一に影響を与えた人物の一人と言えますね。惇忠は、1863年(文久3年)に栄一たちと、高崎城を乗っ取って、横浜の外人居留地を襲撃し、幕府を倒すという計画を立てます。この計画を止めたのが惇忠の弟の「尾高長七郎」です。もしも、実行していたら、惇忠もそして栄一も全く違う運命を辿ることになったでしょうね。

ドラマでは、栄一よりも上の世代ということで、田辺誠一さんが演じられています。栄一や喜作たちは、子役の俳優さんが演じられていますが、この惇忠は、年長者ということもあり、第一回の放送から、田辺誠一さんが出演されています。

まだ少年時代・青年時代の渋沢栄一が、頼れる兄貴的存在の尾高惇忠にどう影響されていくかが楽しみですね。

また、明治維新後は、富岡製糸場の経営、その後は、第一国立銀行の支配人など、実業家としても活躍していきます。




尾高家の従妹(いとこ) 尾高千代(演・橋本愛)ってどんな人?

千代は、栄一よりも1歳年下の1941年生まれです。ドラマの第一回では、子供時代の可愛らしい千代が出てきますね。千代は、自分よりも年下だから、守ってあげたいと、川に落とした櫛を一緒に探すなど、栄一の優しくて思いやりのある行動が描かれています。千代は、従妹ではありますが、後に渋沢栄一の妻となる人物です。

1858年(安政五年)に栄一と千代は、結婚しますが、栄一の尊王攘夷運動や、栄一が一橋家に仕えたり、また栄一のヨーロッパへの訪問もあり、二人で一緒に暮らすことは、少なかったようです。

『青天を衝け』では、第一回から、幼馴染として、栄一が千代を子供の頃から、思いやるシーンも描かれているので、この辺りの夫婦の絆もドラマの楽しみの一つになってくると思います。

実は、橋本愛さんは、『西郷どん』でも西郷隆盛の最初の妻を演じられています。この妻役もわずか2回程度しかドラマに登場しませんでしたが、美しいけれど、笑わない嫁という非常にインパクトのある役柄で、西郷隆盛に対する不器用な思いを見事に演じきっておられました。今回の千代も最初の妻役ということで、ドラマの途中で退場することになります。今回も主人公の妻を演じる橋本愛さん。『西郷どん』の妻の時とは、全く違うキャラクターであるとは、思われますが、とても楽しみです。

渋沢千代の子供時代は、岩崎愛子さんが演じられています。川に櫛を落としてしまった千代。その櫛を拾おうと懸命に川に入ろうとする栄一。岩崎愛子さんは、幼い時代の千代を見事に演じられていました。




尾高家の従兄(いとこ) 尾高長七郎(演・満島真之介)ってどんな人?

尾高長七郎は、尾高惇忠の弟です。そして、千代の兄にも当たるというドラマの中でも大変重要な人物の一人です。1938年生まれということで、栄一の2歳年上、ほぼ同世代でありますね。

長七郎が、栄一、喜作、惇忠らが企てていた「高崎城を乗っ取り」「横浜の外人居留地を襲撃」を説得してやめさせるのですが、まさに栄一の運命を変えたと言っても過言ではないですね。

ドラマの前半のキーポイントにもなりそうな登場人物の一人です。

尾高長七郎の子供時代は、須東煌世(すどうこうせい)さんが演じられています。成長した長七郎共々、とても楽しみですね。

尾高家の従弟(いとこ) 尾高平九郎(演・岡田健史)ってどんな人?

尾高平九郎は、尾高家の末っ子。つまりは、惇忠・長七郎・千代の弟になります。1848年生まれという栄一よりも7歳年下だったので、かわいい弟分だったのではないでしょうか。栄一と千代が結婚した時は、栄一と義理の兄弟になったわけですが、栄一がヨーロッパに行く際に、栄一の後継ぎを任されることに。これが大きく平九郎の人生を変える出来事となったようです。このあたりのところがドラマでどう描かれていくのかが楽しみですね。

尾高平九郎の子役時代は、高木波瑠(たかぎはる)さんが演じられます。

大河ドラマ『青天を衝け』に期待!

まだ始まったばかりの『青天を衝け』。

前回の大河ドラマである『麒麟がくる』が光秀や信長、秀吉、家康といった馴染みの深い、人気の戦国時代が舞台になっているのとは、違い、幕末という歴史的にも難しい時代の物語、そして、明治から昭和にかけてという大河ドラマでは、あまり描かれなかったり、描かれても視聴率があまり伸びてこなかった時代を描くドラマになります。

その分、『青天を衝け』が歴史の流れが難しい幕末の時代や、よく知らない時代のことを描いてくれるというのは、また新しい興味や知識を得られるということで、とても楽しみな一年になりそうですよね。




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