こんにちは。
『青天を衝け』も、第8回は、『栄一の祝言』ということで、いよいよ渋沢栄一と尾高千代が結婚するんですね。第7回の『青天の栄一』の最後で、栄一が千代に思いを伝えるシーンは感動的でしたね。
さて、その頃、江戸では、老中の阿部正弘が亡くなり、堀田正睦が老中に就任しました。そして、井伊直弼が徳川家定に大老に任命されようとしていました。
本日は、徳川家・第13代将軍の徳川家定について、書きたいと思います。
徳川家定は、何代目の将軍? 性格は? 趣味はカステラ作り?
徳川家は、15代まで続きますが、家定って、何代目かご存知ですか? 家康、秀忠、家光、この辺りまでは、有名ですが、その後、8代将軍、吉宗以降は、9代目って誰だっけ? 10代目は? なんて、だんだんあやふやになってきませんか?
徳川家定は13代目の将軍となります。
『青天を衝け』は、12代目の家慶から始まりましたので、その次の将軍なんですね。
ちょっと、どんな人物か見ていきましょう。
<#青天を衝け 登場人物紹介>
江戸幕府第13代将軍。他人との交流が不得手であり、乳母の歌橋にだけ心を開く。父・家慶の急逝で将軍となるが、周囲は飾り物と見ていた。そのため、期待を一身に浴びる慶喜にひそかに嫉妬心を抱く。 pic.twitter.com/aDp6kBNhhF
— 【公式】大河ドラマ「青天を衝け」 (@nhk_seiten) January 15, 2021
徳川家定は、文政7(1824)年、第12代将軍の徳川家慶の4男として、江戸城にて、生まれます。幼名は、家祥(いえさち)と言いました。父である徳川家慶は、『青天を衝け』では、吉幾三さんが演じられていましたね。
この家慶、14男13女という、27人も子供がいたのに、成人したのは、家定だけということだったんです。いくら、江戸時代、昔とはいえ、こんなに子供がいたのに、みんな亡くなってしまうなんて、悲しいことですよね。しかもその家定も小さい頃から、体が弱かったとか。人の前に出ることが大嫌いだったそうです。
徳川家定は、病弱で子供がいなかったため、第14代将軍を誰にするかという将軍後継者問題が浮上してきます。
次の将軍には、徳川慶喜を推す一橋派と紀州藩主・徳川慶福(家茂)を推す南紀派が対立することになるのです。
そして、家定は、徳川慶福(家茂)を将軍継嗣にする意向を示します。その後、35歳という短い生涯を閉じるのです。
徳川家定を演じた俳優は、堺雅人さん、又吉直樹さん
幕末では、必ず、出てくる徳川家定。大河ドラマでは、実に6回目の登場となります。かなり登場回数の多いお殿様ですね。
ちなみに徳川家定が登場した大河ドラマは、『翔ぶが如く』、『篤姫』、『龍馬伝』、『八重の桜』、『西郷どん』『青天を衝け』の6作品となります。
今まで、数々の俳優さんが演じられてきて、今回も渡辺大知さんが演じられているという重要な役どころの家定ですが、皆さんの印象に残っている家定は、ズバリ、堺雅人さんと又吉直樹さんではないでしょうか?
堺雅人さんは『篤姫』での徳川家定でした。堺雅人さんといえば、もちろん『真田丸』の真田幸村(信繁)が有名ですが、この『篤姫』の4年前の2004年の大河ドラマ『新選組!』に出演された時は、新選組の隊士である山南敬介を演じられました。
この山南敬介が本当に、かっこよくて、とても人気があったんですよ。聡明で、優しそうで、それでいて、自分の考えをしっかり持っていて。土方歳三と対立したり、いろいろありましたが、もう、山南さんを殺さないでほしい、というような嘆願が出たとか、出ないとかいうぐらい、とにかく人気がありました。
その堺雅人さんが大河に帰って来られて、演じられたのが徳川家定。しかし、前の山南さんとは、随分、タイプの違う役柄のようで。最初は、受け入れ難かった堺雅人さんのファンの方もいらっしゃったのでは、と思います。
堺雅人さんの演じられた徳川家定は、少し、奇行に走る部分や、暗愚なところがあると言われていたのです。でも、それは、幼い頃から、暗殺されそうになったりの人間を信じられなくなっていたから、ということ。そういうふりをしていたというのを斉彬に見破られていたという、実は、聡明であるという設定でしたね。その後、宮崎あおいさん演じる篤姫にだんだんと心を開いていくという、やっぱりかっこいい堺雅人さんの徳川家定なのでありました。
そして、記憶に新しいのは、『西郷どん』(せごどん)で、又吉直樹さんの演じた徳川家定。こちらの家定は、なんとなく、芸術肌みたいな雰囲気がありました。時々、癇癪らしきものは、起こしたりするものの、北川景子さん演じる篤姫とも仲が良く、とても優しいイメージの徳川家定で、私は、結構、好きでした。
『青天を衝け』で、徳川家定を演じるのは、渡辺大知さん
今回の大河ドラマ『青天を衝け』では、徳川家定を演じるのは、渡辺大知さんです。
1990年生まれの兵庫県出身で、大河ドラマは、『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に続き2作目です。NHKでは、朝ドラの『カーネーション』や『まれ』にも出演されています。
今回の渡辺大知さんが演じる家定は、周囲とのコミュニケーションが取れずに、自分の世界だけにいる将軍とのこと。
その家定の世界にいるのが、乳母の歌橋と篤姫(篤君)(演・上白石萌音)だけ。その世界に入り込んでくるというのが、井伊直弼ということです。
井伊直弼は、家定の手から、お菓子を食べ、完全に家定の世界に入って行きましたね。あのお菓子を食べるシーンは、思わず、見入ってしまい、ゾクッとさせられました。
渡辺大知さんは、インタビューで、「家定は、父の家慶が、実の息子の自分よりも慶喜を可愛がっていることに嫉妬しているのではないか」、「慶喜が才能を認められていることが目に入り、理屈ではなく感情で徳川慶喜を次期将軍にしたくないのではないか」と答えられています。
確かに、みんなが、慶喜、慶喜と言ってたら、家定も面白くはない気がします。
そんな少し性格がひねくれており、コミュニケーションを取るのが苦手という徳川家定。
ちょっと屈折した性格が伝わってきて、とても人間味が溢れていて、ドラマを盛り上げてくれる存在になりそうです。
堺雅人さんや又吉直樹さんが演じられたのとは、また違うタイプの徳川家定が観られると思うと、とても楽しみですね。
徳川家定の妻は? 正室は篤姫。
徳川家定の妻といえば、言わずと知れた幕末のヒロイン、篤姫ですよね。
篤姫といえば、『篤姫』の宮崎あおいさん、『西郷どん』の北川景子さんが思い浮かびますが、今回の『青天を衝け』でも、上白石萌音さんの篤姫(役名は、篤君)がとても可愛らしいです。
ところで、この篤姫。実は、徳川家定の三番目の妻だったそうです。
徳川家定は、篤姫との結婚の前に、正室として、鷹司任子を迎えますが、任子が病気で亡くなり、その後、結婚した一条秀子も病で亡くなってしまいます。どちらの妻との間にも子供はいませんでした。
その後、安政5(1856)年の11月に篤姫を正室に迎えるのです。篤姫との間にも子供はいず、将軍後継者問題が浮上します。
徳川家定の性格は? カステラ作りが好きなスイーツ男子?
徳川家定は、甘いものが好きだったという話が残っています。
いわゆるスイーツ男子だったのですね。カステラやまんじゅうを作ったりしていたようで、『青天を衝け』でも、徳川家定がお菓子を食べているシーンは、多いですね。
江戸城にある畑で、サツマイモやかぼちゃが収穫されていたようですが、それらを調理したりしていたようです。
お菓子だけではなく、料理も上手だったようで、これは、幼い頃から、なんども毒殺されそうになったので、人が作ったものを食べるのに、不信感を抱いていたのが理由らしく、そうとすれば、ちょっと悲しいエピソードなのかもしれません。
35歳という若さで、亡くなった家定ですが、もしも、将軍にならずに、ゆっくりと暮らしていたら、趣味のお菓子作りに勤しめたのかもしれないと思うと、少しかわいそうな気がしますよね。
徳川家定のしたことは何? 死因は?
徳川家定が将軍として、どんな仕事をしたのか、というと、家定の後継者として、徳川慶福(家茂)を指名したこと、その際に、徳川慶福(家茂)を推挙した一橋派の諸大名を処分したのです。
そして、徳川家定が亡くなったのは、なんと、この諸大名を処分した翌日。そのため、もしかしたら、暗殺では? などという説もあります。確かに、ものすごくドンピシャなタイミングではありますが、毒殺されたなんて、穏やかな話ではないですね。
もともとの持病である脚気が悪化したことや、当時、流行していたコレラに感染したという説が一般的なようです。
幕末の短い間でしたが、徳川家定もまた、プレッシャーに苛まれながら、将軍職についていたのでしょうね。
次回から、井伊直弼が物語の中心に入ってきます。ますます、ドラマの江戸パートが盛り上がって行きそうです。
そして、渋沢栄一と千代の結婚のシーンもすごく楽しみですね!
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