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大河ドラマ『青天を衝け』も第6回『栄一、胸騒ぎ』を迎えます。
第6回『栄一、胸騒ぎ』では文字通り、栄一(吉沢亮さん)が幼馴染の千代(橋本愛さん)から思いを告げられて、胸がぐるぐるしてしまうという回です。
大河ドラマ『青天を衝け』では、幕末の動乱や、天災、海外との関係など、不穏な出来事が多い中、栄一と千代の爽やかなラブストーリーは、ちょっとホッとしますね。
さて、前回の第5回の『栄一、揺れる』を観ていると、同じく栄一の幼馴染の喜作(高良健吾さん)が、千代のことをちょっといいなと思っている。でも千代は、栄一のことが好きなのに、千代の気持ちには、気づいていないという、恋愛には鈍感な栄一。そして、それを見ていた、まだ幼い千代の弟の平九郎(子役・高木波瑠さん)が「姉さまは俺が嫁にもらう」と叫んだことに、あたふたするシーンには、思わず苦笑してしまいましたね。
大河ドラマは、戦国や幕末を舞台にしたものが多く、今のような自由な恋愛も少なかった時代です。主人公が幼い時に、恋の相手役との交流を、序盤の放送で描くシーンがよく見られる気がします。
例えば『西郷どん』(せごどん)でも、西郷吉之助(西郷隆盛)が、幼馴染の岩山糸(西郷隆盛の三番目の妻となる女性)を好きな大久保正助(大久保利通)のために、糸さんとの仲を取り持とうとしたシーンがありました。しかし、実は、糸は、西郷が好きで、そのせいで、怒ってしまいます。でも、なぜ、糸が怒ったのかがわからない西郷。そんな風に、ちょっとした恋のエピソードは、登場人物の性格をも表して、ドラマのストーリーに花を添えてくれますね。
大河ドラマでのこういうちょっとした素朴な主人公の一面が好きです。
そんな、栄一の恋模様も気になるところですが、今回は、栄一よりも、一足先に結婚した徳川慶喜(草彅剛さん)の妻の美賀君や養祖母、徳信院との三角関係!?などについて書いていきたいと思います。
徳川慶喜の妻、美賀君は、どんな人? 気性は?
皆さんは、美賀君をご存知だったでしょうか? 「篤君(篤姫)」なら、知っているけど、美賀君は、ちょっとわからないなあ、という方も多いと思います。美賀君は、徳川慶喜の正妻で、一条美賀子といいます。今出川公久という公家の娘で、公家出身の女性です。
実は、この美賀君、そもそも徳川慶喜の妻となる予定ではなかったのです。慶喜の婚約者の一条家の娘、千代君が疱瘡という病気にかかったため、その代わりに一条家の養女になり、慶喜の元に嫁ぐことになったのが美賀君でした。
ちなみに美賀君は、1835年生まれ、徳川慶喜は、1837年生まれという2歳上の姉さん女房になります。
いや、美賀君のことをあまり知らなかったのですが、すごい運命ですよね。ちなみに美賀君が大河ドラマに登場するのは、2回目で、前回は、1998年の大河ドラマ『徳川慶喜』で石田ひかりさんが演じられています。「あ、あの石田ひかりさんの役?」と思い出される方もいらっしゃるかもしれません。
こんな運命のいたずらで、徳川慶喜の元に嫁いできたわけですが、慶喜は、養祖母の徳信院ととても仲が良く、美賀君は、あまりいい気がしないんですよね。「え? 養祖母? 孫とおばあちゃんじゃない? そんなの気にすることないよ」って、いやいや、徳信院は、1830年生まれの、この時点で、まだ26歳なんですよ。19歳の慶喜や21歳の美賀君とも、ほとんど年が離れてないんです。これは、美賀君も気が気でないかもしれませんね。
大河ドラマ『青天を衝け』の中でも美賀君が短刀を振り回すシーンが描かれていましたが、実際に、自殺未遂を起こしたという記録も残っているようです。
美賀君の人生もまた波乱万丈です。妊娠し、慶喜との間に授かった長女も夭折し、慶喜の謹慎処分などもあり、長い間、一緒に住むこともなかったようです。この時代の徳川家の女性は、美賀君に限ったことではないけれど、時代の流れに翻弄されているのですね。ドラマの中では、気性が激しそうに見えますが、この背景を知ると、なかなか苦労人ではないかと思います。美賀君が落ち着くのは、慶喜が将軍職を退いて、静岡に移ってからのようです。
徳川慶喜の妻、美賀君を演じるのは、川栄李奈さん
そんな美賀君を演じるのが川栄李奈さん。今では、元AKB48というよりは、数々のドラマで好演する女優さんといったほうがしっくりきそうですね。
川栄李奈さんの大河ドラマ出演は、『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に続いて、2回目となります。前回とは、また違う魅力を見せてくれそうですね。
また川栄李奈さんは、NHKのドラマとは、関わりが深く、連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』にも出演されています。さらには、2021年後期放送予定の朝ドラ『カムカムエブリバディ』でも3人のヒロインのうちの一人を務められます。(他のヒロインは、『篤君』役の上白石萌音さん)
2019年に、俳優の廣瀬智紀さんとご結婚され、子どもも生まれ、お母さんになられた川栄李奈さん。アイドルの頃から、公私ともに、さまざまな経験を積まれ、さらに演技に磨きがかかりそうで、美賀君役が非常に楽しみですね。
得信院と徳川慶喜の関係は? 得信院の夫は?
それじゃあ、その美賀君が気になる徳川慶喜の養祖母の徳信院って、どんな人なの?と思われるかもしれません。
徳信院は、伏見宮貞敬親王の王女で、直子(つねこ)という名前です。11歳の時に京都から江戸に下りました。一橋徳川家の7代当主の徳川慶壽(よしひさ)と結婚します。しかし、結婚して、わずか、5年で、慶壽(よしひさ)が病没してしまいます。この時、直子(つねこ)は、まだ17歳。ここから徳信院と名乗ることになります。
慶壽(よしひさ)との間に子供はいなくて、系図上は、孫として、徳川慶喜が養子に入るんですね。
この時、まだ、10歳の徳川慶喜と17歳の徳信院。祖母と孫どころか、姉と弟ですよね。徳信院は、慶喜を自分の子どものようにとても可愛がったそうです。
というわけで、これは美賀君がやきもきするのも当然かもしれませんね。
さて、この徳信院を演じるのが美村里江さん。めちゃくちゃ綺麗な女優さんですよね。いや、これは、もう慶喜と徳信院のことがきになるのは、仕方がない気がします。
徳信院直子のキャストは、女優の美村里江さん
では、この美村里江さんについてを見ていきましょう。美村里江さんは、今までも数々のドラマや映画に出演されている女優さんです。ミムラさんと言ったほうがわかる人も多いかもしれませんね。
美村里江さんの旧芸名である「ミムラ」は、ムーミンが大好きで、中でもミムラ姉さんが憧れの女性であったこと。ミムラ姉さんのような女性になりたいということと、ムーミンのキャラクターの中では、そう知名度が高くないミムラ姉さんの知名度をあげることも目標の一つだったようですが、最近のムーミン人気でミムラ姉さんも世間に知られるようになりました。
そして、美村里江さんの改名の理由のひとつは、大河ドラマ『西郷どん』への出演がきっかけでした。日本の歴史を語る大河ドラマへの出演には、カタカナの名前で出るよりも日本の名前の方がいいのではないかと思ったそうです。
『西郷どん』では、大久保利通の大久保満寿を演じました。『西郷どん』のもう一人の主人公とも言える大久保利通の妻、大久保満寿は、最終回にまで出演した非常に重要な役どころでした。今回の徳川方とは違い、薩摩藩士の妻の役ですね。大河ドラマは、同じ役者さんが、同じ時代の違う人物を演じることになるのも面白さの一つですよね。
また美村里江さんの大河ドラマ出演は、今回が3回目となります。『江〜姫たちの戦国〜』では、戦国のヒロイン細川ガラシャを演じました。細川ガラシャ、新しいところでは、『麒麟がくる』が記憶に新しいですね。そう、芦田愛菜さんが演じた「たま」、明智光秀の三女です。
さらに、美村里江さん、なんと埼玉県深谷市の出身なのですね。ご本人の出演シーンは、埼玉・血洗島ではなく、江戸になりますが、ご出身の地域が舞台の大河ドラマに出演するなんて、それはもう、気合が入っておられるのでは、と思います。
今までにもドラマの中でも重要な役どころを演じてきた美村里江さんの徳信院が楽しみですね。
幕末のドラマでの女性同士の関係って、篤姫と和宮の話が有名で、このドラマにも、もちろん篤姫と和宮も登場します。それとは別のこの美賀君と徳信院の関係も、またドラマを盛り上げてくれそうなシーンになりそうですね。
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