こんにちは 本日は、大河ドラマ『青天を衝け』に登場する徳川斉昭について書きたいと思います。
大河ドラマ『青天を衝け』では、この徳川斉昭を竹中直人さんが演じられているのですが、実は、徳川斉昭の肖像画が竹中直人さんにそっくりなんです。とても似てるんです。ドラマの中でも竹中直人さんそっくりの徳川斉昭の似顔絵が登場したこともありました。まさに竹中直人さんのハマり役と言ってもいいのではないでしょうか。
徳川斉昭とは、どんな人?
徳川斉昭は、水戸藩の9代目の藩主で、第15代将軍徳川慶喜の実父に当たります。
藤田東湖や武田耕雲斎などの人材を登用して、藩政の改革を行いました。
藩校・弘道館の設立や偕楽園の造園も手がけました。
ペリーが浦賀に来航した時は、幕府の海軍参与に任命されました。攘夷論を唱え、開国論を唱える井伊直弼と対立します。将軍継嗣問題では、実子の慶喜を推しますが、徳川慶福(のちの徳川家茂)推す南紀派の井伊直弼らに破れて、謹慎処分となってしまいます。
そして、謹慎処分の中、失意のうちに亡くなってしまうのです。
そんな徳川斉昭は、のちに「烈公」を呼ばれます。激しい気性を表す言葉ではありますが、まさに情熱の人だったのではないかと感じます。
徳川斉昭を演じるのは、竹中直人さん
今回、徳川斉昭を演じられるのは、言わずと知れた竹中直人さん。竹中直人さんと言えば、大河ドラマ『秀吉』の主演も務められ、大河ドラマを語る上で外せない俳優さんのひとりですよね。でも今まで、大河ドラマに出演されたのは、2回だけ。その2回ともが豊臣秀吉役なんです。『秀吉』の秀吉役と『軍師官兵衛』の時も秀吉役でした。どうりで、秀吉しかイメージにないはずです。特に大河ドラマ『秀吉』の印象は強烈で、今回の大河でもそのうち「心配ご無用!」と言いそうな気さえします。いや、言って欲しいとさえ思ってしまいます。
大河ドラマ『青天を衝け』の中でも第3回『栄一、仕事始め』の回で、徳川斉昭の似顔絵というのが出てきます。
ペリーが来航し、その数日後に徳川家慶(第12代将軍)が亡くなってしまいます。幕府は、徳川斉昭の隠居処分を解いて、『海防参与』という職に任命します。その時に藤田東湖が江戸市中に出回っている諸葛孔明の錦絵を徳川斉昭の元に持ってくるシーンがあるのですが、その絵の顔の部分が徳川斉昭なんです。それが竹中直人さんそっくりなんですけど、竹中直人さんが演じているから、竹中直人さんの顔にしたのかなと思ったら、実は、徳川斉昭の肖像がめちゃくちゃ、竹中直人さんに似ているんですね。これにはびっくりしました。
竹中直人さんは、この徳川斉昭を演じることがとても楽しいとインタビューで答えられています。
竹中直人さんのパワーあふれる徳川斉昭は、かけがえのない側近の藤田東湖を失った時も慟哭しますし、まさに怒ったり、泣いたりと、感情あふれるキャラクターの徳川斉昭を思う存分、見せてくれると思います。
徳川斉昭は、『西郷どん』(せごどん)にも登場していた。
徳川斉昭は、幕末の歴史を語る上でも外せない人物です。今までの大河ドラマにもなんと7回も登場しているという言わば幕末ものの常連さん。(『花の生涯』、『翔ぶが如く』『徳川慶喜』『篤姫』『八重の桜』『西郷どん』『青天を衝け』に登場)
今まで演じられた俳優も菅原文太さんや北大路欣也さん、江守徹さんと言った大御所俳優さんがほとんどです。最近では、『西郷どん』で伊武雅刀さんが演じられていました。竹中直人さんの徳川斉昭もかなり癖がありますが、この伊武雅刀さんの徳川斉昭も一癖も、二癖あり、本当にドラマのストーリーを盛り上げてくれるんですよね。
徳川斉昭と徳川慶喜の関係は? 側近の藤田東湖について。
徳川斉昭は、徳川慶喜の実父に当たります。慶喜は、徳川斉昭の七男で、七郎麻呂と名付けられます。子供の頃から、優秀な慶喜に斉昭は、大きな期待を抱き、元々は、他家に養子に出す気は、これっぽっちもなかったようです。
水戸市内には、徳川斉昭公と七郎麻呂の親子の銅像があるのですが、慶喜が11歳で水戸を離れているため、7歳の七郎麻呂と45歳の斉昭を想定して、作られているそうです。
二人の親子の絆や、愛情、信頼の強さをあらわしているような銅像ですね。
そして、徳川斉昭の片腕として、名高いのが側近の藤田東湖。水戸学藤田派の学者です。
今回の大河ドラマでは、渡辺いっけいさんが演じておられます。ちなみに藤田東湖の歴代大河ドラマ登場回数は3回。『翔ぶが如く』『徳川慶喜』『青天を衝け』です。名前は知っていても、あまり馴染みのない人物かと思ったら、過去にも大河ドラマに登場しているのですね。
『回転詩史』をはじめとする著作は、渋沢栄一をはじめとする幕末の尊王攘夷派の志士たちにも多大な影響を与えています。
今回の大河ドラマ『青天を衝け』の中では、徳川斉昭と藤田東湖の息ぴったりな掛け合いのようなシーンもドラマの楽しさを盛り上げていると思います。殿様と家来の関係であるのに、どこか、よき親友であり、よき相棒のような雰囲気も感じさせるこの二人のシーン、私は、かなりお気に入りです。
残念ながら、第5回『栄一、揺れる』の回までの登場となる藤田東湖でありますが、徳川斉昭との強い信頼関係と藩主と側近という関係でありながら、どこか友情のようなもので結ばれているようなそんなシーンになりそうな気がします。
徳川斉昭と偕楽園
偕楽園と言えば、言わずと知れた日本三名園のひとつです。このあまりにも有名な偕楽園を造園し、その名を名付けたのが徳川斉昭です。
偕楽園の名前は、「領民と偕(とも)に楽しむ場所にしたい」という願いからつけられたそうです。徳川斉昭という人は、激しいパワフルな気性で知られている反面、領民を思いやる心の優しい藩主であったのだろうと思わせられますね。
この偕楽園ですが、園内にある『好文亭』は、斉昭自らが設計しています。そこには、「滑車式昇降機」という食事を運ぶ際に使用されていた手動の昇降機があります。日本初のエレベーターとも言われていて、発明家の才能もあったと思うと、まさに多彩な名君でありますね。
次回の大河ドラマ『青天を衝け』は、『栄一、揺れる』。
徳川斉昭や藤田東湖、徳川慶喜の登場シーンが多く、出てくると思います。次回の『青天を衝け』の放送も楽しみです。
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