井上馨は 福士誠治さん 妻は、井上武子役は、愛希れいかさん 雷、渋沢栄一との関係は? 大河ドラマ『青天を衝け』

こんにちは、大河ドラマ『青天を衝け』では、新たな登場人物が出てきましたね。

のちの井上馨こと、井上聞多。そして、のちの伊藤博文こと、伊藤俊輔です。井上馨は、福士誠治さん、伊藤俊輔は、山崎育三郎さんという豪華キャスト! お二方とも、和装も似合い、今後の展開がとても楽しみですね。

今回は、のちに、渋沢栄一と仕事をすることになる井上馨について、書きたいと思います。

井上馨とは、何した人? 政策、鹿鳴館、不平等条約改正

井上馨とは、何した人ですか? と聞かれると、名前は、知っているけど、なんだろう、うーん?と悩んでしまうことはありませんか? 日本史の教科書にも出てきたはずだよね、イメージは、そう鹿鳴館! あとは、えーっとって、感じになっちゃうと思います。

井上馨は、天保6(1836)年生まれ。渋沢栄一より、4歳年上、伊藤博文よりは、5歳年上になります。

井上馨は、長州藩士として生まれ、藩校「明倫館」で学びます。長州藩士の学校といえば、吉田松陰の「松下村塾」が真っ先に思い浮かびますが、井上馨は、松下村塾では、学んでいません。

幕末の志士の家柄は、身分の高くない志士が多い中、井上馨は、毛利氏に仕えてきた家柄ということで、身分もそれなりに高かったようです。

安政2(1855)年、長州藩主の毛利敬親に随行して、江戸へ行き、蘭学を学びます。そこで、伊藤俊輔(伊藤博文)とも出会います。伊藤博文は、松下村塾の出身です。

文久3(1863)年には、伊藤博文ら、長州五傑(長州ファイブとも呼ばれる五人の長州藩士)で、イギリスに密航して、ロンドン大学にて学びます。

かつては、高杉晋作や久坂玄瑞らと、イギリス公使館の焼き討ちなどに加わった過激な尊王攘夷思想を持った井上馨と伊藤博文でしたが、ロンドンで学んだ井上、伊藤は、攘夷は、無理だと思い、開国派に転じたのです。

長州藩は、馬関海峡を封鎖して、外国船を砲撃しました。列強の反撃には敗れましたが、その後は、奇兵隊を結成し、海峡の封鎖を続けています。対して、列強四国(イギリス・フランス・アメリカ・オランダ)は、下関を攻撃する決意をしたのです。

この際に、英国艦バロッサ号の船内で、井上聞多と伊藤俊輔がダウエル大佐と対面しているところが、大河ドラマ『青天を衝け』で描かれていましたね。井上聞多と伊藤俊輔が通訳のアーネスト・サトウと英語で話すシーンがありました。(ちなみにアーネスト・サトウの「サトウ」は、日本名ではなく、スラブ系の珍しい姓らしいです)

イギリスから、急遽、帰国した井上馨と伊藤俊輔は、下関戦争において、和平交渉に尽力したのです。

元治元(1864)年、第一次長州征伐の折に藩内での意見が対立。井上の意見が通ったものの、井上は、保守派の藩士らに襲われ、危うく命は、取り留めましたが、瀕死の重傷を負います。回復後は、倒幕に尽力します。

明治維新後は、木戸孝允の引き立てにより、大蔵省に入りました。

その後、大隈重信らと対立し、一度は、政界から身を引くも、その2年後には、伊藤博文の強い要望もあり、政界に復帰します。

明治12(1879)年に外務卿、明治18(1885)年には、第1次伊藤内閣のもとで、外務大臣に就任しました。諸外国との不平等条約の改正に取り組みます。

また条約改正のため、近代化を進める政策の一環として、鹿鳴館や帝国ホテルの建設にも取り組みました。

そして、明治16(1883)年に鹿鳴館が建設されました。鹿鳴館は、教科書にも出て来て有名ですね。外国との社交場として使われたこともあり、この鹿鳴館を中心とする外交を文字通り、「鹿鳴館外交」と呼んでいたようです。

明治20(1887)年の条約改正の失敗で井上馨が辞職したことで、この鹿鳴館外交・鹿鳴館時代も終わるのですが、4年ぐらいの間のことだったんですね。

この後も井上馨は、閣僚を歴任した後、大正4(1915)年に亡くなります。79歳でした。

幕末の動乱から、大正の世の中まで、生き抜かれたんですね。

実は、井上馨のNHK大河ドラマの登場回数は、11回とかなり多めなのです。描かれ方によって、いろいろタイプの違う俳優さんが演じられていますが、最近では、『西郷どん』の忍成修吾さん、『花燃ゆ』の石井正則さん、『龍馬伝』の加藤虎ノ介さんなどです。

幕末の時点では、まだ年若く、実際に活躍したのが明治に入ってから、また、そう派手なエピソードとかはなく、実務系の人物になるので、大御所のベテラン俳優さんというよりは、脇を固められる個性派俳優さんが演じられることが多いようですね。




井上馨と渋沢栄一の関係は? エピソードは?

渋沢栄一がパリ万博を視察している頃、日本では、大政奉還が起こりました。その約一年後に帰って来た渋沢栄一は、商法会所を設立したりと、徳川慶喜のいる駿府(静岡)で活動していたところ、大隈重信に懇願・説得され、大蔵省に入ります。

栄一が大蔵省に入った時は、大蔵卿が伊達宗城(だてむねなり)、大蔵大輔(だいふ)(次官)が大隈重信、大蔵少輔(局長)が伊藤博文、大蔵大丞が井上馨というメンバーでした。なんだか、すごい顔ぶれですよね。

栄一は、租税の改正、貨幣・禄制の改革・鉄道敷設などで功績を挙げて、出世街道を邁進していきました。大隈重信は、参議になり、井上馨が大蔵大輔になり、大蔵省の実権を握っていくのです。その権勢ぶりは、「今清盛」と言われるほどでした。

渋沢栄一は、その井上馨の右腕となって、働いたのです。

井上馨は、気性が荒く、周囲に対しても大声で怒鳴ることから、当時、井上馨は「雷親父」と呼ばれていました。しかし、信頼する部下である渋沢栄一の前では、穏やかで、雷が落ちるということはなかったと言います。そんなことから、井上馨の「雷親父」に対して、渋沢栄一は、それを避けるための「避雷針」と呼ばれていたというエピソードが残っています。

渋沢栄一自身も井上馨を大変、信頼していて、仕事がやりやすかったということです。

そのため、渋沢栄一からすれば、信頼できる上司である井上馨が、自らの避雷針であったと語っているということです。

その後、井上馨と渋沢栄一は、大久保利通や、大隈重信と対立します。

財源を度外視して、予算を組みたいという考えの大久保利通や大隈重信に対し、井上馨と渋沢栄一は、財政規律を守りたいという考えでした。

抗議した井上馨と渋沢栄一は、ともに辞任します。ただ栄一は、辞める理由については、民間の経済に関わりたいということだったのです。

 




井上馨の妻は、井上武子 井上武子役は、愛希れいかさん

井上馨の妻は、井上武子と言います。

『青天を衝け』では、千代や、およしに、海外での社交界のマナーを伝授する大切な役どころとして、登場しますね。

井上武子を演じるのは、元宝塚トップ娘役という愛希れいかさん。

華やかで、本当に美しい方ですね。

井上武子は、嘉永3(1850)年、現在の群馬県に、3月3日に生まれました。

井上武子は、最初、中井弘という人と結婚します。中井弘は、薩摩藩士で、鹿鳴館の名付け親でもあります。

明治2(1869)年に中井弘と離別、井上馨と再婚することになります。

この結婚の仲介を務めたのが、大隈重信であったということです。

明治9(1976)年には、井上馨のヨーロッパへの視察に同行します。この時に、西洋での社交術やマナー、その他にも、英語やダンス、文学に、西洋の料理など、様々な文化に触れ、学び、見聞を広めたようです。

日本に帰国後は、井上馨が外務卿になったため、海外で得た社交術を発揮。井上馨夫人として、鹿鳴館での舞踏会、バザーなどを開いて、井上馨を支えます。

井上武子は、大正9(1920)年、3月21日に71歳で亡くなります。



井上馨役は、福士誠治さん 福士誠治さんのプロフィール

今回、大河ドラマ『青天を衝け』で井上馨を演じているのは、福士誠治さんです。

福士誠治さんは、1983年6月3日生まれの38歳。神奈川県川崎市の出身です。同じイケメンの俳優の福士蒼汰さんと名前が似ているので、一時期は、兄弟?なんて言われることもあったようですね。

数々のドラマ、映画、舞台で活躍されています。

代表作は、ドラマ『オトコマエ』『ハンチョウ』『極道めし』、映画『のだめカンタービレ 最終楽章』や舞台『真田十勇士』と、数え切れないほど、たくさんの作品に出演されています。

『のだめカンタービレ』の中では、オーボエ奏者の役でしたが、音楽家で作曲家の濱田貴司さんとロックバンド 福士誠治✖️濱田貴司 MISSIONを結成されて、音楽活動にも勤しんでおられます。また、高校時代には、バンド活動もされており、特技は、ギターやピアノということなので、この役は、ぴったりだったと言えますね。

NHKでは、『純情きらり』でヒロイン 宮崎あおいさんの相手役の松井達彦を演じられたことは、今も、朝ドラファンの方の記憶に残っているのではないでしょうか。朝ドラのファンの方は、大河ドラマも観られる方が多いと思うので、今回、井上馨という重要な役どころで、NHKのドラマに帰ってきてくれたことは、とても嬉しいことですよね。

その福士誠治さんですが、以前は、女優の比嘉愛未さんと噂になったことはあるようですが、ご結婚は、まだされてはいないようです。

また、大竹浩一さん、斎藤工さん、波岡一喜さんと演劇ユニット『乱-Run-』を結成されて、活動をされています。ちなみに波岡一喜さんも大河ドラマ『青天を衝け』で、川村恵十郎役で出演されています。幕府側と長州側なので、一緒のシーンは、なさそうな気はしますね。




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